シニア猫と腎臓病
一般的に猫は7歳頃から老化が始まり徐々にシニア期に入っていきます。
シニア期の猫の病気で特に気をつけたいのが腎臓病です。
腎臓は体に溜まった老廃物をろ過して、体の外におしっこで排出する働きをしています。またその他にも体の中の水分バランスやミネラルバランスを保ち、血圧を調整する働きをもっています。
シニア猫がかかりやすい慢性腎臓病は、老廃物を体外へ出す機能が衰えることによって起こり、老廃物が体外に排出されない状態となります。
猫が慢性腎臓病になるハッキリとした原因は分かっていないそうですが、一度腎臓の機能が低下すると、その状態を回復させることは難しいと言われています。
腎臓病を発症すると治ることはないので、治療は症状の進行を遅らせるための対症療法(療法食による食事療法)が中心となります。
下記のような症状がある場合(特に多飲多尿)は腎臓病に罹っている可能性があるので、早めに獣医師に相談するようにしましょう。
気をつけたい症状
・トイレの頻度が増えた
・おしっこの量が多くなった
・食欲がなくなって痩せてくる
・口臭がきつくなった
腎臓に配慮したキャットフードとは
腎臓病はシニア猫の3~4割が罹る病気です。
そして残念ですが腎臓病を防ぐ方法はありません、少しでも腎臓に負担をかけないような食生活を心がけることが大切となります。
一般的には、腎臓が気になる健康な猫には腎臓に配慮した総合栄養食を、すでに腎臓病になってしまった猫には治療が目的の療法食を与えるのが基本です。
腎臓に配慮した総合栄養食を選ぶポイントは次の4つです。
タンパク質の多いフードを控える
元々肉食動物である猫にとってタンパク質は重要なエネルギー源ですが、タンパク質の多いフードは老廃物を増やしてしまい腎臓の負担を大きくしてしまいます。
しかしタンパク質を制限しすぎるのも猫にとっては良いことではありません。
猫の健康を維持するためにも、適度なタンパク質が含まれているフード(概ね30%以下)を選びましょう。
リンの含有率が低い
リンは骨や歯などをつくる重要なミネラル成分です。
しかし腎機能が低下してくると余分なリンを排出できなくなり、過剰なリンが腎機能を低下させる原因となってしまいます。
このため出来るだけリンの含有量が低いフードを選ぶようにしましょう。
オメガ3脂肪酸が含まれている
オメガ3脂肪酸には植物由来のαリノレン酸、魚介由来のDHA、EPAがあり、血液の流れを良くして腎臓病の進行を抑える働きがあるといわれています。
腎臓を健康に保つためにも、オメガ3脂肪酸が配合されたフードを選ぶようにしましょう。
マグネシウムやナトリウムの含有率が低い
マグネシウムやナトリウムもリンと同様、腎機能が低下してくると余分なマグネシウムやナトリウムを排出できなくなり腎臓へ負担をかけてしまいます。
また腎臓の機能が低下すると、塩分と水分の調整がうまく出来なくなり血圧が上がりやすくなります。
出来るだけ腎臓に負担をかけないようにマグネシウムやナトリウムの含有率の低いフードを選ぶようにしましょう。
モグニャンキャットフードは腎臓病の予防になる?
モグニャンキャットフードと代表的な療養食や腎臓サポートフードとの成分の比較です。
成分 | モグニャン | ヒルズ *1 | ロイヤルカナン*2 |
タンパク質 | 27.0%以上 | 29.2% | 24.0%以上 |
リン | 1.1% | 0.48% | 0.43% |
マグネシウム | 0.12% *3 | 0.085% | 0.04% |
ナトリウム | 0.3% *3 | 0.24% | 0.39% |
オメガ3脂肪酸 | 2.5% | 1.02% | 0.41% |
*2:ロイヤルカナン 腎臓サポートスペシャル ドライ
*3:表記なし メーカーに確認した値
タンパク質の割合は27%以上(購入したパッケージの表記は30%)と腎臓に配慮した含有率30%以下を満たしています。
リンやマグネシウムの含有量が多い注1のが気になりますが、健康な猫には問題のない範囲で他の一般的なフードと比べると通常の範囲内です。
注1:リンの含有量:他のサイトには0.5%の記載が多いですが、モグニャンの販売サイトや購入したモグニャンのパッケージには1.1%と記載されています。
注目する点はオメガ3脂肪酸の含有率です。モグニャンにはオメガ3脂肪酸の含有量が2.5%と豊富に含まれています。
オメガ3脂肪酸は腎臓を健康に保つことが期待されているのでオススメできる点です。
またモグニャンは体の中で老廃物となる着色料・香料などが含まれておらず、原材料もヒューマングレードの原材料を使用しています。
まとめ
モグニャンは療養食ではないので腎臓病に罹っている猫に与えてはいけません。
しかしモグニャンは、97%の獣医師が猫にとって良い栄養バランスを実現していると回答注2していることからも、健康な猫の総合栄養食として腎臓病の予防が期待できる、シニア猫にも優しいキャットフードだと言えます。
注2:当製品を使用した獣医師113名を対象に「当製品は、猫にとって良い栄養バランスを実現していると思いますか?」と聞いた結果。2021年8月ベッツアイ調べ。
Writer:K.K